新東京タワー(東京スカイツリー)を考える会

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書籍『携帯電話でガンになる!? ~国際がん研究機関評価の分析』

携帯電話でガンになる!? ~国際がん研究機関評価の分析 2011年5月31日、国際がん研究機関は、携帯電話電磁波を含む高周波電磁波を「2B」、すなわちヒトへの発がんリスクの可能性あり、と評価すると発表しました。この評価により、電磁波はもう安全だとは言えなくなりました。
本書は「2B」評価の内容と意味を詳しく分析し、電磁波問題にどう対処すれば良いのかを提起します。

電磁波問題市民研究会編著/緑風出版/四六判240頁/2100円

【内容 筆者・敬称略

第一章「高周波の健康影響を考えるために」上田昌文=NPO法人市民科学研究室代表
第二章「電磁波リスク論の枠組みを検討し、構築する」上田昌文
第三章「「発がん可能性あり」(2B)の評価について」植田武智=科学ジャーナリスト
第四章「海外ではどう反応し、どう対処したか」矢部武=ジャーナリスト
第五章「携帯電話基地局からの高周波電磁波」大久保貞利=電磁波問題市民研究会事務局長
第六章「新しい技術で増える電波」(東京スカイツリーなど)網代太郎=新東京タワー(東京スカイツリー)を考える会共同代表
第七章「電磁波障害に医学は何ができるか」宮田幹夫=北里大学名誉教授
コラム1「電磁波過敏症と思われる症状に対する歯科治療例」藤井佳朗=新神戸歯科院長
コラム2「内科医から見た電磁波過敏症対策」石川雅彦=医師
第八章「携帯電話・電磁波に対して市民・行政は何ができるか」網代太郎

書籍『新東京タワー ~地デジとボクらと、ドキドキ電磁波』

新東京タワー ~地デジとボクらと、ドキドキ電磁波新東京タワーの概要・経緯・問題点のほか、新東京タワー問題と関連が深い、電磁波と健康影響の関連についての問題、および、視聴者無視で押し進められているテレビ地上デジタル化の問題ついても詳しく解説しています。
「地域活性化」という明るい面だけがアピールされている新東京タワーですが、建設されるとさまざまな心配があり、また、そもそも新東京タワーは必要不可 欠なものではありません。新東京タワーに賛成の人も反対の人も、よく分からないという人も、新タワーを推進している行政、事業者、マスメディアからの情報 だけでは分からない、新タワーの事実を知るために、ぜひご一読ください。
網代太郎著、緑風出版刊、四六判269頁、税別2,000円。書店または出版社へご注文ください。

もくじ】

はじめに

第1部 新東京タワーとは
第1章 新東京タワーの概要
地上デジタル放送の電波塔/事業主体は東武鉄道の子会社/東京都墨田区「業平橋・押上地区」に建設/新タワーのデザインと設備/新タワー周辺の開発
第2章 新東京タワーの経緯
地デジ開始と新タワー構想/東京タワーを使用することに/テレビ各社が「秋葉原タワー」を希望/新タワーで電子機器 に電波障害の恐れ/テレビ各社が都へ要望書/地デジ開始と誘致合戦再開/第一候補に墨田区、第二候補さいたま市/墨田区に付けられた条件/現タワーも含め て検討/航空法による規制の見直し/一年かかって「最終候補地」に/なぜ墨田区が選ばれた?/新タワーへ動き出した墨田区と東武/テレビ各社とさらに交渉 /拙速な建設地の決定/「タワー賛成」でなければ区民にあらず?

第2部 新東京タワーの電波は大丈夫か?
第1章 電磁波による健康影響の研究報告

電磁波とは/電場と磁場/電磁波の種類/刺激作用、熱作用、非熱作用/基準値は熱作用のみを考慮/「危険」「安全」どちらが本当?/WHOの「国際電磁界 プロジェクト」/極低周波による影響-小児白血病/極低周波による影響-成人脳腫瘍、ALS、流産/高周波による影響の報告例/細胞への影響
第2章 電磁波過敏症
電磁波に苦しむ人々/電磁波過敏症の症例/WHO元事務局長は電磁波過敏症/WHOも電磁波過敏症を認識/東京タワーの地デジ電波で過敏症に
第3章 電磁波問題への対応
各国の電磁波対策/送電線や携帯電話への対策/日本は無策
第4章 放送タワーからの電磁波
オーストラリアでの研究/英国での研究/イタリアで「放送タワー有罪」/北京では放送タワーを移動へ/米国の新タワー反対運動/名古屋の新タワー反対運動/瀬戸市の新タワー反対運動/北向きのヒマワリ/東京タワーからの電波
第5章 電磁波安全論
経済産業省/電力会社/総務省/総務省「委員会」メンバーの研究者/因果関係の証明は疫学が決め手/葬られかけた疫学調査/WHOの“威光”を利用/携帯 基地局についてWHOの見解/WHOへの批判/WHOと電磁波過敏症/化学物質過敏症も「気のせい」だったが/スポンサーによって研究結果に大きな差/総 務省「委員会」の報告書要旨/総務省「委員会」の公平性に疑問/国民の不安を解消?
第6章 新タワーの電磁波をどう考えるか
新東京タワーからの電磁波の強さは/人口密集地に建てるタワー/新タワーからの電波は地デジだけではない?/アナログテレビ放送の「跡地利用」/「ユビキ タスネット社会」/ユビキタスネット社会の中の地デジ/デジタル変調のほうが影響大?/電波の変調/UHFは人体が吸収しやすい/予防原則の考え方を/幅 広い関係者の関与/電磁波とうまくつきあう/他人の健康にも配慮を

第3部 新東京タワーで地域はどうなる?
第1章 経済的リスク
新タワーで「地域活性化」/大勢の観光客が来る?/地元商店などに打撃/区は建設費を出さないというが/周辺整備には出費/新タワーの経営が苦しくなったら/テレビ各社は責任なし
第2章 新タワーによる環境悪化
景観への影響/住民に景観利益/眺望権/耐風性・風害/電波障害/新タワーの環境アセスメント/環境アセスメントの限界
第3章 新タワーと災害
大地震に対応可能というが/新タワーが防災拠点?

第4部 新東京タワーは不要
東京タワーから地デジ送信中/受信障害を新タワーで解決?/新タワーとエリアカバーは無関係/テレビ各社による説明/新タワーはワンセグのため/関東以外では/国も「不可欠ではない」。放送各社にも不要論/タワー&電波でなくても

第5部 地上デジタル化の問題点
第1章 視聴者不在の地上デジタル化

テレビデジタル化の経緯/視聴者だけが蚊帳の外
第2章 地上デジタル化のメリットは本当か?
「ゴースト解消 」/「高画質・高音質」/「マルチ編成」/「データ放送」/「番組表と録画予約」/「双方向性」/「高齢者、障害者へのサービスの充実」/「ワンセグ」
第3章 地上デジタル化の問題点
テレビなどの購入を強いられる/地上へのしわ寄せ/集合住宅の共聴施設/地方テレビ局の質の低下/「アナアナ変換」に巨費/コピーワンス
第4章 海外の地上デジタル化
日本とは違う海外の地デジ/海外の地上デジタル化も順調ではない/各国では視聴者への公的支援を実施
第5章 なぜ地上デジタル化?
総務省などによる説明/新たな通信放送産業のため/電波が足りない?/政官財の利権のため?/NHKの受信料確保のため?/マスメディア集中排除原則の緩 和/規制緩和と業界再編の果ては/放送の寡占化が招くもの/2011年のアナログテレビ放送終了は困難

最終部 新東京タワーをどうするか
なくても良いものによるデメリット/新タワー、電磁波、地デジの共通点/市民不在の仕組みを「あるべき姿」へ/スケジュールの見直し/幅広い関係者の参加/環境アセスメントと電磁波や健康状況の監視

参照文献
関連年表